生活習慣病が現れ始める年齢になったら、毎年定期的に健診を受けて自分の健康状態を把握しておくことは、現代人のいわば常識といってもよいでしょう。
会社員や公務員の場合は職場で定期健診という機会があるので毎年チェックしやすいですが、家庭にいる主婦などは、普段から自分で意識していないと健診の機会を見逃しかねません。
その気になれば主婦でも受けられる健診の機会はいくつか必ず見つかります。
家族の健康を気使うのと同様に、自分の体にもいたわりの目を向けてあげましょう。
主婦が受けられる健診には、どのようなものがあるでしょうか。
まず、夫が会社員や公務員ならば、夫の被扶養者として健康保険組合、全国健康保険協会、共済組合などの各医療保険者が実施する健診が受けられます。
平成20年4月からは、40~74歳のすべての国民を対象にいわゆる"メタボ健診"(特定健診)が行われています。
該当する年齢層のすべての国民が対象ですから、会社員や公務員だけでなくその被扶養者(主婦や祖父母など)も対象になっていて、各医療保険者が契約している医療機関などで受けることになります。
メタボ健診は、市区町村を窓口として国民健康保険でも実施していますから、夫が自営業の場合は、妻自身が被保険者として受けることができます。
メタボ健診の目的は、動脈硬化をベースとする心筋梗塞や脳卒中などの重大な生活習慣病を未然に防ぐことにあります。
動脈硬化を招きやすいメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の該当者を早目に見つけ、生活習慣を見直して危険な病気を発病させないように専門家が改善を指導(特定保健指導)します。
健診では、身長、体重、腹囲などの身体計測と、血圧測定、血液検査、尿検査などが行われ、内臓脂肪の蓄積、高血圧、脂質異常、高血糖などメタボリックシンドロームの該当項目の有無と、肝臓、腎臓などの機能についても調べます。
メタボ健診の対象にならない40歳未満の主婦に対しては、「主婦健診」や「家族健診」などの名称で、メタボ健診とほぼ同じ検査項目で健診を実施しています。
それらの健診に替って人間ドック受診を希望する人には、保険者によっては独自に費用の補助を行って受診を促しているところもあります。