熱中症は、体や周囲の高温・高熱による異常の総称であり、状態や周囲の環境などの条件により、症状が異なります。
■日射病
高温環境により、皮膚の血管が拡張し、脳への血液が不足する。
■脱水症・脱塩症
水分と塩分の喪失により、血液量が不足し、細胞の機能に異常が生じる。
■熱射病
高温環境下での労働・運動・による体熱産生の増加により、体温が異常に上昇し、多臓器に障害が生じる。
熱中症は、これらの原因が重なって生じます。
暑い時期に発症するのではなく、屋内や寒い時期にも発症します。
スポーツや労働中に多量の汗をかくと脱水・脱塩症状を引き起こし、短時間で重症化しやすくなります。
また、発育途中の若者や体温調節が苦手な幼児・高齢者は、かかりやすいので注意。
朝食抜き、睡眠不足、疲労時、肥満なども原因となります。
応急処置の基本は、休息・冷却・水分補給。
意識があれば、涼しい場所で安静にし、スポーツドリンクなどを飲ませます。
水道水は、吸収に時間がかかり、浸透圧の関係で脱水症状を進行させる場合もあるので注意。
冷却する場合は、氷などで首、わきの下、足の付け根を冷やします。
吐き気や下痢などの症状がある場合、意識が無い場合などは、すぐに救急車を呼びましょう。