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女性の飲酒率

 最近は女性の飲酒者が増え、徐々に男性の数に近づいてきているそうです。




 

女性の飲酒者の割合は各年代とも増えてきています。


昔は女性がお酒を飲む機会といったら、お祭りやお正月、結婚式といった特別の日ぐらいでしたが、1945年以降欧米の文化が入ってきて、経済的にも変化したため、男女が同じように、いつでも、どこでも飲むことができるようになりました。




若い年代だけでなく、60歳代の女性の飲酒者が50%近くに増えているのは、こうした背景があるからだと考えることもできます.


 最近は、女性だけで居酒屋に出かけることに抵抗がなくなり、女性グループが楽しそうにお酒を飲む様子がごく自然な光景になりました。いつでも、どこでも、女性が気軽にお酒を飲める時代です。




以前、いわゆるキッチンドリンカーが問題になったことがありましたが、もはや女性がお酒を飲むのに後ろめたさを感じるような時代ではないのです。  




「それ自体は悪いことではありませんが、飲酒が一般化し、やがて習慣化すると、飲酒量が増えてアルコール依存症につながります。


ただし、アルコール依存症になるにはある程度の年数がかかるので、若い年代の依存症は比較的少なく、年齢が上がるにつれて増えてきます。




20歳代で飲み始めれば30歳代で、30歳代で飲み始めれば40歳代で依存症になるという具合です」と丸山氏は説明します。  




では、男性と女性ではアルコール依存症のなりやすさに違いはあるのでしょうか。  


「一般に女性は男性に比べて体が小さく、アルコールを代謝する肝臓も小さいですから、同じ量を飲めば体へのダメージは女性のほうが大きくなります。そのため、肝臓や膵臓などの内臓疾患が起こります。




それと同時に、代謝ができないということは濃度の高いアルコールが体内に長時間とどまるわけですから、それが脳へ行って、アルコール依存症につながります。




したがって、女性は、男性より短い期間で、しかも少ない飲酒量でアルコール依存症になったり、肝臓や膵臓に障害が起こりやすいのです」と丸山氏は指摘しています。  




女性の場合、さらに問題なのは女性ホルモンとの関係です。  


「女性ホルモンの分泌量が多い若い世代は、女性ホルモンがアルコールの代謝を長引かせるため、少量のアルコールで依存症になりやすい傾向があります。




一方、閉経後に女性ホルモンが減少すると、アルコールの代謝が速くなるので、飲酒の絶対量が多くなり、結果として依存症や肝臓・膵臓の障害が起こりやすいという特徴があります」と、丸山氏は女性のアルコール依存症には二層性のピークがあると説明しています。  





久里浜アルコール症センターの調査では、同センターを初めて受診する患者のうち、女性の占める割合が1993年ごろから増え始め、2004年には18%を占めるまでになりました。




こうした結果からも、女性の常習飲酒はアルコール依存症につながりやすいことが分かります。


 女性のアルコール依存症への道は、「少量、短期間」がキーワード。常習化させないことが、予防の決め手となります

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