更年期を迎えるころの女性は「暑くもないのにやたらと汗をかいてしまう」という悩みを持つ人が多いようです。女性ホルモンは、もともと汗腺の調節機能をつかさどる働きもしています。
ですから女性ホルモンの分泌が低下してくると、体温調節機能がうまく働かなくなり、時間や場所に関係なく汗が出てしまうことも。
人と話しているだけなのに大汗をかいたり、寝汗をかいたりと、ちょっと困ってしまうことが多いようです。
普通多汗症の人は、手や足に汗をかくことが多いようです。しかし更年期の場合は、手足にはほとんどかかない代わりに、顔や首、胸などにぐっしょりと汗をかきます。
汗腺機能と同時に体温調節機能も衰えているので、手足は冷たいのに、顔だけがほてり、首に汗をかくということもしばしばです。
しかも、困ったことに、更年期の汗は体を動かしてかくサラリとした汗ではなく、精神性発汗なのでベタベタしていて蒸発しにくい特性があります。
汗そのものにもアンモニアなどの臭い物質が多く含まれているので、においがきつい汗になってしまうのです。
対策1 呼吸法で心を静める
更年期の汗は前触れなく出てきますが、必要以上に慌てて恥ずかしがると汗の量が増してしまいます。汗が噴き出てきたら、ゆっくりと腹式呼吸をすると自律神経のうちの交感神経が和らぎ、症状が軽くなります。
対策2 汗をかきやすくする
汗を抑えるより、良い汗をかける体質になるようにします。それが一番の多汗の予防です。
ゆっくりと半身浴をするのもいいでしょう。
その際に、醸造酢や黒酢などを加えた「酢風呂」は特に更年期におすすめの入浴法です。
入浴直前にバスタブに入れ、最後にシャワーを浴びると、酢のにおいも気になりません。
対策3 手足の血行を良くする
更年期の症状改善にと、急激な運動を始めるのはタブー。
発汗を促し、手足の血行を良くするウォーキングやストレッチなどの有酸素運動から始めましょう。
手足の血行を良くすると自律神経の働きを良くすることにもつながります。
夏でも両手両足を熱めのお湯で温めることで、良い汗をかくことができます。
1つでも該当するなら、においに要注意!! □ 肉や脂肪の多い食品が大好き □ 煙草をよく吸う □ 運動不足 □ ストレスを感じている □ 便秘がち □ めったに汗をかかない □ 靴がきつい □ 一日中靴を履いている □ 毎日、同じ靴を履く □ 足の爪が伸びている □ 衣服を素肌に直接着ている □ 入浴後すぐに衣服を着る □ かいた汗をそのまま乾かす □ 毎日酒を飲み休肝日を作らない |