IgE抗体は、原因となる花粉との接触を何度か繰り返すうちに体内に蓄積されてゆく。
この蓄積が一定の水準に達したとき、発病する条件が整った状態になる。
この状態で再度花粉に接触すると抗原(花粉)とIgE抗体が結びついて花粉症の症状が現れるのだ。
IgE抗体が蓄積されつつある人でも、一定の水準に達していなければ症状は出ない。
いわば花粉症予備軍で、このまま花粉との接触を続けていれば、いつかは発病してしまう。
このIgE抗体、もともとは寄生虫に対する抗体だったとも言われ、闘うべき相手がいなくなってしまったので、はたらきが少し変化したのではないかと考えられる。
■目や鼻に現れる花粉症の症状
肥満細胞から放出されたヒスタミンなどのアレルギー症状をおこす化学物質は、神経や血管を刺激する。
知覚神経が刺激されると「目や鼻のかゆみ」や「くしゃみ」「鼻水」「涙」といった症状を示す。
血管が刺激されるとうっ血やむくみが生じ、「鼻づまり」「目の充血」といった症状に現れる。