"脱・都市型生活"で花粉症を克服できるか!?
例えばスギの木の多い地方の山林で働いている人は、常に大量のスギ花粉にさらされているが、都会に住む人に比べて花粉症の患者は少なく、さほど重症でもないという。
花粉症は都市に住む人ほど有病率が高い傾向があるが、それは花粉症が花粉を吸い込む量だけに関係しているのではないからだ。
ディーゼルエンジンなどの排気ガス、ハウスダスト、さまざまなストレスなど、花粉症とは無関係に見える複数の原因が、多くの人に花粉症を発症させ、重症化させている。
それならば、都会を捨てて地方に住めば、花粉症は克服できるのだろうか?
実は、そう簡単にいかないのが、花粉症の難しいところ。
一度花粉症になった人は、別の花粉にもアレルギーになりやすく、例えば、東京でひどい花粉症に悩まされていた人が北海道や小笠原に転勤になり、しばらくは快適に過ごしていたが、数年後に今度は北海道特有のシラカバ花粉症や、小笠原特有のハイビスカス花粉症を発症するケースもよくあるとか。
花粉症は、一度発症すれば高齢になって体の免疫が低下したり、鼻の粘膜の機能が退化するまで何らかの症状が毎年続くもの。
自然治癒率はかなり低いため、一生モノの病気としてつきあっていくしかない。「諦めが肝心」なのかも...。